【交渉編】今日から仕事で使える心理学一覧3選( 概要 / 実用例 / 注意点 )
今回は営業や交渉、仕事の人間関係などで、思うような結果がだせず悩んでいるビジネスパーソンに向けた記事です。(一部とっておきのコミュニケーションスキルを紹介します。)
仕事で使える心理学の必須編【必須編】今日から仕事で使える心理学一覧3選( 概要 / 実用例 / 注意点 )でもお伝えしましたが、実はコミュニケーション能力やファシリテーションスキル、他にも気配りや空気を読むといったソフトスキルは、後天的に身に着けることができるスキルです。
もちろん普段はありのままの自分でいることが大切だと思いますが、ビジネスでは成果が一番大切ですよね。例えば「私は人見知りだから・・・」といった理由(自分で決めてしまった限界)で結果を出せなくては、どんどんビジネスでの成功は遠のいてしまいます。
では、普段そうでない人にとってオンとオフを切り替えるに当たって大切なことはなんでしょうか。
- 人の心理を理解すること
- 実際に行動に移してみること
- 検証すること
残念ながら、それがどんなにいいものでも、本や記事を読んでいるだけでは、自分は変わりません。大切なのはアウトプットです。ここではしっかりと心理を理解して、自分のビジネスでどう活かせそうか書き出してみましょう。
今回は交渉で使える心理学3選をお伝えします。まずは仕組みや意味を理解した上で実際に使ってみましょう。
バンドワゴン効果
バンドワゴン効果とは
アメリカの経済学者であるハーヴェイ・ライペンシュタインが提唱した行動心理学です。
多数がある選択肢を選んでいるという現象自体が、選択する物をさらに増やす集団心理です。ちなみにパレードの先頭らへんを走る楽隊車をバンドワゴンといいます。
「みんな買ってるから」「今話題だから」といって、そのものの価値の本質を、頭で考えず、流されるように購買にいたるとても協力な効果です。
実用例
- アマゾンの評価
- タピオカ店の行列
- 人気テレビ番組
- WEBサイトの人気No1
- 人気のある人はどんどん人気がでる
- 全米が泣いた
などが挙げられます。不特定多数の人が評価をしているものなら安心といった心理が働くので、実績ありきといえばそうなります。
しかし、今話題!や圧倒的支持率!などといったキャッチコピーに本当に実績や裏付けはあるのでしょうか?なかには、わざわざサクラで行列をつくったり、ステマ(ステルスマーケティング)といって身内が部外者を装ったりしてレビューしている事もよくあります。※こちらはウィンザー効果も相乗しますので、より強力です・・・
あなたのビジネスではどのように活かせるか、考えて紙に書き出してみましょう。
注意点
バンドワゴン効果の反対の効果にスノッブ効果があります。
穴場が好き!とかみんなが着てない服を着たい!といった心理効果です。ユニクロはかぶるから嫌という人も確かにいますよね。
商品を売ったり交渉の時は、相手と需要をしっかり把握することが大切です。
両面提示
両面提示とは
交渉での説得方法は、メリットとデメリットどちらも伝える両面提示と、どちらかのみを伝える片面提示があります。
特に、信頼関係がない初めてのお客様に有効なのは両面提示です。
信用している家族や友人が「このシャンプー本当にいいよ!髪もツヤツヤになって、しかも安いの!」といって来る場合と、店頭の営業さんが「このシャンプーは安くて質もいいです!」と言って来る片面提示では、どうしても前者に軍配があがりますよね。
実用例
ビジネスシーンでの交渉の場合、その多くは信用している家族や友人のようにラポール構築ができていないと思います。
そこで有効な両面提示です。ここでひとつポイントがあります。
- ”メリットのためのデメリットを提示すること”
「この新鮮で美味しい状態を保つために、賞味期限は本日のみとなっております。当社は皆様の変わらぬご期待に添えるべく、添加物などを使用しない方針となっております。あらかじめご了承ください。」
のように、ただデメリットを提示するだけでなく、メリットのためのデメリットをしっかり提示できれば、相手の信頼度も上がります。
注意点
たまに、あからさまに、下手な両面提示をしてくる営業マンがいますよね。笑
初めて会ったばかりなのに
「実は言うなと言われているのですが、〜なところがあるんですよね。」
というように。両面提示の前に、セールスマンは自社の商品に自信をもっていることが大前提です。メリットと関係ないデメリットを大げさに伝えても、更に胡散臭くなってしまいます。
ウィンザー効果
ウィンザー効果とは
「伯爵夫人はスパイ(アーリーン・ロマノネス著)」に登場する、ウィンザー侯爵夫人のセリフ「第三者のお褒め言葉は、どんなときでも一番効き目があるのよ。」に由来する心理効果です。
本人から言われるよりも、第三者に言われた方が信憑性が増すという心理効果です。
実用例
- 口コミ
- 食べログ
- amazonなどのレビュー
- 噂話
- お客様の声
バンドワゴン効果と組み合わせると、強力な力を発揮するウィンザー効果。その心理効果はさまざまな商品に既に利用されています。
では、ビジネスで使用するにはどうすればいいのでしょうか。
少し考えてみましょう、いつも同僚の悪口ばかりいっている人間や、飲み会で会社や上司の愚痴ばかり言っている人のことをどう思いますか?
いかがですか?いつも悪口ばかり言っている人を、大好きという人はいないと思います。
実際に他人の悪口をいっているとその人も悪く見えるという心理効果もあります。また、そうゆう人に限って仕事で評価されていなかったり、満たされていなかったりする傾向にあります。
では、シンプルに逆をいきましょう。
「陰で人を褒めて褒めて褒めまくる!」
本当にこれに尽きます。ただし、相当難しいですよ。なぜならお世辞は見抜かれるので、常に周りにいる人たちのいいところを探し続け、覚えておくことが必要だからです。
芸能界だと出川さんが本当に人のことを、本人がいないところでよく褒めていてみんなに愛されているという話を聞いたことがあります。確かに出川さんのことを、心から嫌いな人ってあまりいなそうですよね。人柄ってテレビ越しでもわかりますよね。
難易度はかなり高いですが、これができると、人のいいところを見つけ、伝えるということで、自分の幸福度もあがりますし、人からも愛されます。
注意点
- 陰で人を褒める時は、本当に自分が良いと思った事しか言わない
- 本当に心から良い思える部分をしっかり見つける
- 継続し習慣とし、性格とするまでの継続の難易度
「陰で人を褒めて褒めて褒めまくる!」にはこれらの課題があります。
これはどんな習慣にも言えることですが、さあ、今日からやるぞ!というところで、いきなり人は変わりません。しかし、約60日続けることができれば習慣にできるとも言われています。
まずは、継続することを1番の目標にして、1日ひとつでもいいから人のいいところを見つける訓練をして、寝る前に思い返しましょう。
まとめ
コミュニケーションや交渉に悩んでいるビジネスパーソンの皆様、いかがでしたでしょうか。
今回は、日々経営者として多くの商談や営業をしている筆者が、ビジネスでの商談やコミュニケーションにおいて知ってくべきだと考える心理学3つの名前、概要、効果、注意点についてご説明しました。バンドワゴン効果・両面提示・ウィンザー効果についても、勿論知っているだけでは意味がありません。
営業の際も、社内コミュニケーションの際以外にも、自分が物を買う時や広告を見る時に、これはあの心理効果を利用している!と今日から気づくことができるはずです。心理学を応用したコミュニケーションスキルを手に入れ、市場価値をあげて、ビジネスを制しましょう!