【ビジネスメール】催促・依頼・お断りの文章の書き方まとめ
あなたは仕事上で伝えづらい内容をメールで伝えるとき、角が立たないようにスマートに送れますか?
この質問に対して、自信をもって回答できる方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。新入社員の方の中には、あまり自信がない方やそもそも送り方がわからないという方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、催促・依頼・お断りの3つの観点から、送るタイミングや件名・本文の書き方について、具体例と合わせてご紹介します。本記事を参考にしながらメールを作成し、相手に不快感を与えることなく、対等な関係を築いていきましょう。
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目次
【依頼】ビジネスメールで人にお願いするとき
仕事上で人にメールで何かを依頼するときは、唐突感を避けるために「クッション言葉」を使い、期日まで余裕をもって依頼をしましょう。
クッション言葉とは、いきなり用件を切り出すのではなく、その前にワンクッション添える言葉のことです。クッション言葉を使うことで、柔らかく丁寧な印象を与えることができます。
クッション言葉の代表的なものは、以下のとおりです。
- 恐れ入りますが
- お手数おかけしますが
- お手数ですが
- 大変恐縮ですが
- お忙しいところ申し訳ございませんが
また依頼する際は、期日までの期間の長さも重要です。相手に負担をかけるような依頼であるにもかかわらず、期日が次の日や直近である場合は、相手に不快感を与えかねません。
それでは依頼メールに関して、詳しく見ていきましょう。
送るタイミング
メールで何かを依頼する際は、早ければ早い方がいいです。それが相手に負担をかけるものであれば、なおさらです。
前述のとおり、期日が次の日や直近である場合は、相手に不快感を与えてしまいます。いつまでに対応してもらわなくてはいけないのか把握できた時点で、すぐに依頼した方が良いでしょう。
とはいえ、金曜日の午後や平日の17時前後に依頼することは控えた方がいいでしょう。
もちろん業務形態によりますが、一般的には金曜日の午後も平日の17時前後は、その日に終わらせたい業務に手を付けていることが多く、依頼メールを見逃してしまう可能性があるからです。
依頼する際は、いつだったらメールを見てもらえて、対応してもらえそうか、依頼する相手の状況を想像し、なるべく早い段階でメールが送れることが大切なポイントです。
件名の書き方
ビジネスの世界では、一日に何通ものメールが飛び交っています。そのため、メールで依頼する際は、一目でいつまでに何をしなくてはいけないのか、相手に伝わるかが重要になってきます。
そこで欠かせないのは、具体的な要件や期日、外部への依頼であれば、自社名を記載しておくことです。必要に応じて、【】などの記号を用いながら、重要性や緊急性を伝える工夫を施しましょう。
また、期日を設定する際は、期日までに対応してもらえなかったケースを想定し、期日を少し早めに設定しておくというのも一つの手です。
<具体例>
【ご依頼:〇/〇〆】〇〇〇についてのお願い
【至急ご確認】〇〇〇の資料送付について
【㈱〇〇】〇〇〇の見積もり作成のお願い
本文の書き方
依頼メールの本文を書く際は、以下の2つのポイントに気を付けましょう。
- 依頼内容・理由が明確か
- 相手に対する配慮が足りているか
そもそも依頼内容や理由が不明確だと、相手に不審に思われてしまう可能性があります。そこで、漠然と「〇〇してもらえませんか」と話を持ち掛けるのではなく、いつまでに何をどこまでするのかを提示することが大切です。
さらに、先ほど記した「クッション言葉」を使い、相手に配慮した文章を書くことが大切です。ビジネスパーソンとして、失礼のないようなメールの文面を作成しましょう。
それでは、実際に依頼メールを作成する際の文例として、以下のメール文を見てみましょう。
<見積作成の依頼をするメール文例>
-件名
【ご依頼:〇/〇〆】□□に関するお見積り作成のお願い(株式会社●●)
-本文
株式会社〇〇
△△様
いつもお世話になっております。
株式会社●●の■■です。
先ほどお電話でご相談させていただいた□□の件で、
お見積りのご算出をお願いしたく、ご連絡いたしました。
つきましては、添付ファイルに記載の内容を参考に、
〇月〇日(月)までに見積書をご提案いただけますでしょうか。
期日までのご対応が難しい場合には、事前にご相談いただけますと幸いです。
ご多用のところ大変恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
このメールは、何のためにメールが届いていて、依頼された側が今後何をすべきかが記載されていますよね。また、文面の最後に相手を気遣う文章を入れることで、より丁寧な印象を与えるメールになっています。
【催促】ビジネスメールで相手に進捗を確認するとき
相手から連絡が届いておらず、進捗を確認する場合は、何かの手違いの可能性もあるので、下手に出て、様子を伺うようにしましょう。
あくまでビジネスですので、相手から期日までに返信が来ていないからといって、「早く対応して!」とストレートに伝えることがないように気を付けましょう。
それでは、相手も自分も気持ちよくやりとりができるようなメールの書き方について見ていきましょう。
送るタイミング
返信がほしいときや対応してほしいとき、催促メールはいつ送ったらいいのでしょうか。
ビジネスの世界では、一般的にメールは24時間以内に返すのがマナーとされています。とはいえ、返信が来ていないのだとすれば、相手に何かしら返信できていない事情があるのかもしれません。そこで、期日の次の日なのか、3日後なのか、自分の中で区切りを決めて、催促メールを送るようにしましょう。
催促のメールを送る時間帯としては、午前中に送るのがおすすめです。午前中にメールを確認できれば、その日中に相手が対応できるかもしれないですよね。
緊急の場合は、メールの先でも後でも、電話で直接確認するのがいいでしょう。冷たい印象を避けることができ、かつメールの未着や迷惑メール扱い、相手の確認漏れなどのトラブル回避にもつながるからです。
件名の書き方
催促メールの件名は、一回目の催促で、そこまで緊急性が高くないのであれば、前回の依頼メールの返信(RE:)という形で特に問題はないでしょう。
ただ、どうしても確認してほしい場合などは、※確認や※再送と追記したり、再度期日を示したりするなど、返信してもらえるような工夫をしましょう。
本文の書き方
催促メールの本文を書く際に、気を付けたいポイントは以下の4点です。
- 本当に返信が届いていないか
- 感情的になっていないか、下手に出ているか
- いつ、何の件で連絡しているのかが明確か
- 再度期限を提示しているか
催促のメールを送る際に、本当に返信が来ていないかは念のため確認しておきましょう。相手が返信しているのに、こちらの勘違いで催促してしまったら、相手に対して失礼ですよね。
相手からメールが届いていないことを確認したら、感情的にならないよう、冷静に文面を作成しましょう。文面上では、端的にいつ連絡したのか、何の件なのかを明確にし、再度期限を提示することで、いつまでに対応してほしいかを伝えましょう。
さらに、文面の最後には行き違いになってしまっていた場合を考慮し、「こちらの手違いでしたら、誠に申し訳ございません」など、一文を書き添えておきましょう。
それでは、実際に催促メールを作成する際の文例として、以下のメール文を見てみましょう。
<見積依頼に関する返信について催促するメール文例>
-件名
※ご確認※RE:【ご依頼:〇/〇〆】□□に関するお見積り作成のお願い(株式会社●●)
-本文
株式会社〇〇
△△様
いつもお世話になっております。
株式会社●●の■■です。
〇月〇日(火)にご連絡していたお見積りの件ですが、その後いかがでしょうか。
すでにご連絡を頂戴しており、こちらの手違いでしたら誠に申し訳ございません。
こちらの都合で大変恐縮なのですが、スケジュール的にそろそろ動き出さなければならないため、〇月〇日(水)までに見積書をご教示いただけますと幸いです。
後ほど直接お電話させていただきます。
ご多用のところ恐れ入りますが、ご確認のほど何卒よろしくお願いいたします。
このメールでは、何の件で連絡をしているのか、またその理由も明示できていますよね。さらに、行き違いになってしまっているケースを考慮した一文も添えられており、一方的な印象が少し和らいでいますよね。
【お断り】ビジネスメールで提案を見送るとき
提案をお断りする際は、明確に断りの意思を示しつつも、ネガティブな表現を避け、残念な気持ちを表現しましょう。
そもそも断る行為が苦手な方もいらっしゃると思いますが、ビジネスで上手に断れないと、相手から交渉されてしまったり、さらに断りづらくなってしまったりしますよね。
反対に、単刀直入にネガティブな言葉ばかり並べてしまうと、冷徹な印象を与えかねません。もしかしたら、その断りの一メールで、相手との関係性まで壊してしまう可能性もあります。
そこで、メールでお断りする場合は、今後につながるように残念な気持ちやお詫びの気持ちを表現しながら、丁重にお断りすることを心がけましょう。
それではお断りメールの書き方について、詳しく見ていきましょう。
送るタイミング
メールでお断りする場合、基本的には期日までにお答えできれば問題ないです。
とはいえ、期日より前にすでにお断りすることが決まっているのであれば、早い段階で相手にお伝えするのがいいでしょう。
相手も結果を待っていることですし、次のステップに進めるためにも、早めに連絡しましょう。
件名の書き方
お断りする際の件名について、特にこれといった書き方はないでしょう。
相手から依頼メールが届いているのであれば、それに返信(RE:)する形でもいいでしょうし、提案内容を要約して「〇〇のご提案につきまして」という形でメールを送るのもいいでしょう。
あるいは、件名からお詫びの気持ちを表現するのであれば、「ご提案に関するお詫び」や「【お詫び】〇〇のご提案に関して」と記載することもできます。
結論として、それぞれの状況に合わせて、お断りメールの件名を検討いただければ問題ありません。
本文の書き方
お断りメールを作成する際に、気を付けたいポイントは以下の4点です。
- 断りの意思を明示できているか
- 断りの理由が書かれているか
- 相手に対する配慮が足りているか
- 次の機会に繋がる表現があるか
断りの意思が明示できていることと、相手への配慮が足りていることの両方のバランスがとれることが非常に重要でありながら、難しいことです。
どちらかに偏りすぎてしまうと、交渉をされ、さらに断りづらくなったり、あるいは相手の気分を害してしまったりと、思った方向に進めなくなってしまいます。
そこで、お断りのメールを書く際には、断る文章を入れつつも、クッション言葉などを使用しながら、バランスに注意しながら文面を作成しましょう。
それでは、実際にお断りメールを作成する際の文例として、以下のメール文を見てみましょう。
<見積作成をお断りするメール文例>
-件名
□□に関する見積り作成に関して(株式会社〇〇)
-本文
株式会社●●
■■様
いつもお世話になっております。
株式会社〇〇の△△です。
この度は〇〇に関する見積もりのご依頼をいただき、誠にありがとうございます。
弊社にて慎重に検討を重ねた結果、今回は見送らせていただけますと幸いです。
貴社からのご依頼にぜひお応えしたいところなのですが、他の案件を複数対応していることもあり、ご希望納期に納めるのが難しいという判断になりました。
せっかくのご依頼にもかかわらず、このような返事となってしまったこと深くお詫び申し上げます。
ご希望に添えず大変恐縮ですが、ご了承(ご理解)くださいますようお願い申し上げます。
どうか今後ともよろしくお願い申し上げます。
このメールでは最初に断ることを明記しつつも、その後に理由や残念な気持ちもしっかり書いていますよね。例では記載していませんが、もし納期が延びたら対応可能であるならば、ただ断るよりも、その旨を書いた方が相手にはさらに良い印象を与えられますよ。
おわりに
今回は、相手にはなかなか伝えづらい依頼・催促・お断りのメール作成について、具体例とともにご紹介しました。
依頼や催促、お断りなどの伝えづらい内容は、ともすればストレートに言ってしまいがちですが、相手の状況や立場を想像することで、言葉選びが変わってくると思います。クッション言葉を使用しながら、柔らかく丁寧な印象を与えられるようなメール作成を心がけましょう。
今回の記事を参考に、依頼や催促、お断りのメールの文面を作成してみてください、伝えづらい内容でもスマートに対応できるよう応援しています!
【ビジネスメール】感謝・謝罪の文章の書き方まとめ
ビジネスメールの挨拶文の書き方とは?季節別でも紹介
ビジネスシーンでよく使う敬語、言い回しの正しい使い方
また、以下のようなスマホ用のビジネスマナーのアプリもいろいろとありますので、ビジネスマナーが気になる方はやってみるといいでしょう。